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【セッション】~音楽ドラマ~


★★★★☆(4、5)


01

diamond製作年度 : 2014
diamond製作国 : アメリカ
diamond監督 : デイミアン・チャゼル
diamondキャスト : マイルズ・テラー、J・Kシモンズ
diamond解説
サンダンス映画祭でのグランプリと観客賞受賞を筆頭に、
さまざまな映画賞で旋風を巻き起こした音楽ドラマ。
ジャズドラムを学ぼうと名門音楽学校に入った青年と、
彼にすさまじいスパルタ的指導を行う教師の姿を追い掛けていく。
熱いドラマはもちろん、マイルズが繰り出すパワフルな
ドラミングにも圧倒される。
(シネマトゥデイより)


diamondレビューはこちら。
       

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diamond音楽ドラマと見せかけ師弟関係の心理戦を描く異色ドラマ。
 (ネタバレあり)



Filmarksのオンライン試写会に当選し、早速鑑賞しました。
ありがとうございますFilmarksさん(-ω-。)shine

アカデミー賞で助演男優賞を含む3部門を受賞した音楽ドラマ。
先日レビューした『ジャージー・ボーイズ』で音楽をテーマに
した作品は苦手だと言ったのですが、この作品に関しては
ハッキリ言ってJ・K・シモンズの鬼教師を見たいという一心で
とても楽しみにしていました。

アカデミー賞予想ではJ・K・シモンズには入れなかったのですが
予告さえ見ずに予想したことを本ッ当~~~に!恥じました・・・。
この予告だけでJ・K・シモンズは“確定”ですよ明らかに・・・orz


名門音楽学校に入学したジャズドラムの新人ニーマンと
彼にスパルタ(すぎる)指導を行う鬼教師フレッチャーの
師弟関係もとい“死闘”を描いた本作。

それは音楽ドラマなどという生ぬるいものではなく、
汗が飛び、血が散るもはやサイコサスペンスともいえる域。

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まさに死に物狂い。スポ根以上のスポ根・・・。

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(フツーに事件現場です)


そしててっきり、日頃は鬼軍曹なフレッチャーが最後には
“いい人”を見せ感動する話なのだろうと思っていたら、
そんなありがちで王道なところにはとどまらないんですね。

実は、鬼はほぼ鬼のまま終わるというこれまでの
師弟関係モノとは一線を画すドラマであると言えます。

テーマこそ音楽ですが、それを忘れるほどの
究極の心理戦をも堪能できるのが本作の醍醐味。

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(ちょっとキレイなブルドッグにも見えるシモンズ氏)


アメとムチなんていうこともよく言われますが
フレッチャーの場合、アメは完全なるフェイク。
しかしそんなアメにこちらが一瞬でも気を許してしまうと
今度は脳天を突き抜けるようなムチが飛んでくる。

最初はフレッチャーの性格が読めずひたすら振り回され
困惑するニーマンが、次第にそのフレッチャーに感化され
言い返すようになる変化も面白い。
フレッチャーに言い返す生徒なんてニーマンくらいでしたしね。

04_2


そして、ラスト9分19秒-。
・・・・・・コレ、だったんですね・・・・。

実はあまりの面白さに時間を見ることを全く忘れていて
『・・・え、ウソ・・・ここで終わるの!?』となってしまったのも事実。
このあとが、このあとが!欲しかったんですよ(笑)!!

一緒に観ていたダンナとも
『・・・もう少し、何か欲しかったんだけ・・・ど』( ・ ω ・ )と。

・・・ただ、観終わってからきましたよやっぱ、じわじわと。


フレッチャーとニーマンとの間には、
本当に“ジャズドラムだけで”良かったんですね。

04_3


怒りや憎しみ・・・そして和解や喜び-。
2人が唯一分かり合えた感動のラストシーンも
そのすべてがジャズドラムを通して描かれています。

いわゆる心と心のつながりだとかそれに付随する
人間ドラマなどはこの作品ではほとんど描かれていません。
この2人にはそんなものはもはや不要だったんですね。


しかしやっぱり、フレッチャー・・・・・アンタ怖いよwww
実は続けて2度観たのですが、この男だけは
本当に何考えてんのかが分かりませんでした・・・。

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(その面の下で何考えてんの・・・)


ひと悶着あったあとにフレッチャーとニーマンが再会するシーン。
フレッチャーが音楽に対する本音を話し始め
一見ニーマンに心を許したかのようにも思えるのですが、
もはやこれさえもフェイクである可能性があり、
フレッチャーの真意がよく分からないんです。

ちょっといい話だなぁ~なんてこちらも微笑ましく
観ていると次のシーンでは

『・・・・・・オレをナメるな。お前が密告したんだろ。』

のくだりはもはやホラー(爆)。
ニーマンの動揺がこちらにも痛いほど伝わって来ますw

ニーマンに恥をかかせるためだけに嘘をつき
あれほど大切にしている自身のバンドをもめちゃくちゃにする。
恐ろしすぎますフレッチャー軍曹・・・(鳥肌)。

06
(鬼の形相でも笑顔でも、もはやその顔がコワイw)


・・・でも、でもですよ!!!

結果!あのラストへ結びついたことを考えると
もはやアレさえも、はたまたコレさえも!?すべてが
フレッチャーの計算だったのでは!?と思えてしまうというww

ニーマンが偶然通りかかったバーでフレッチャーが
特別ゲストで演奏していたのも本当に偶然!?(考えすぎw)


それでもひとつ言えることは、ラストシーンで見せた
フレッチャーとニーマンの目のみでの会話。
これだけは、本当~に本物でした!!!

フレッチャーに恥をかかされたニーマンが一旦は心折れ
父親に慰められるも、そこでハッとするんですね。
フレッチャーに以前バーで言われた
『・・・“お前は上出来だ”。そんな台詞を言われて満足して
いるようでは絶対にソイツは伸びない・・・』と言う台詞を。


そうしてニーマンの“反撃”が始まるのです。

08
(もはや本当に楽器を演奏しているだけなのか疑ってしまうほど)


やはりラスト9分19秒は映画史に残るほどの
血沸き肉躍る(言い過ぎではないです)演奏シーン。
見ているほうも胸いっぱいで疲れてしまうほどの
力強く、全身全霊を賭けたニーマンのドラム演奏。
躍動感あふれるカメラワークも凄かったです。

周りの楽器一切無視のフレッチャーとニーマンの
まさに2人だけの“セッション”。
恋愛モノでいうところの相思相愛と思って良いでしょう(-ω-)


演奏後、『・・・オレ、やり切ったよフレッチャー』と言わんばかりの
さわやかな表情のニーマンに対し、本当に~わずかながら!
しかし確実に笑顔を返すんですよ、あの鬼フレッチャーが(涙)。
このときの口元を映さない、目のみのショットがなんともニクいです。

ニーマンが“第2のチャーリー”になり得た瞬間。

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(『・・・それでいいんだ、ニーマン』と言っているようにも)


でもあのあと舞台裏では『・・・覚えてろよ、ニーマン』なんて
悪態をついているフレッチャーが目に浮かびますけどね(笑)。


1度目に観終わったあとはあのあとが欲しい!と思って
しまったのですが、2度目に観ると、あぁ・・・やっぱコレでいいんだ。
それどころかなんてスマートでカッコいいエンディングなんだろう
と思えるようになり。
ゴチャゴチャお涙ちょうだいにはしないところが潔いんですね。


そしてもうあの予告だけでお分かりかとは思いますが
J・K・シモンズの正気の沙汰とは思えないキ○ガイ寸前の演技ww
『フルメタル・ジャケット』の鬼軍曹とも比較されていますが
今後も語り継がれネタにされること間違いなしのキャラクターです。

『クズでオカマ唇のクソ野郎!』『手○キよりも速く!』
他にもここで言えないほどきわどいワードも多々登場し、
コメディとしても楽しめる作品かと思いますw
『フ○ッキン!!テンポぉ~~~!!』はもはや名言。

これこそ、この人以外の俳優では絶対にダメなヤツです。

07
(常に黒でキメていてめちゃくちゃ渋カッコよかったです)


私も彼の出演作は10作品ほど観ていたにも関わらず
今回初めて名前を認識したほどだったのですが
逆になぜこんな人がもっと表に出てこなかったのか不思議なほど。
『スパイダーマン』の編集長役が最も有名な?ようですが
博士役なんかも多いみたいですね。

でもこれでオファーがますます増えるでしょうし
遅咲きではありますが今後の彼にも期待してます!!


そして主人公ニーマンを演じたマイルズ・テラーは
『ダイバージェント』に出ていたようですが記憶ナシ。
もっちゃりしていてすこぶる苦手な顔でした・・・(-ω-。)
オカマ唇とか言われていて、フレッチャー核心つきすぎww

07_2
(ショーン・ペン系の顔立ち・・・)


元々10年ほどのドラム歴があるようですがそれでも
撮影に際し週3日、4時間ほどの練習を重ねたようです。
劇中のドラムもほぼ本人が演奏しているとか。


そして監督のデイミアン・チャゼルは現在30歳だと
いうのだから驚きです(若ッ)!!
監督自身が厳しいジャズバンドに入っていた
学生時代の経験が物語に反映されているんだそう。

09_2
(ヘタしたら主人公役でもイケたかも・・・??)


正直アクション映画を観ているような感覚もあったので
劇場で観るとより一層の迫力を味わえると思います。
オスカー受賞も納得の1本です!



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コメント

何時も楽しく読ませて貰ってます。こういう終わり方なのは、古くはベニーグットマン物語や、フェーム。日本では、やや間が抜けた上野樹里の笑顔が入ってしまってましたが、スイングガールが似たようなラストだったかな。
何れも私の大好きな映画です。それに主人公もなかなか感情移入しにくかったけど、ラストはシマッタ感じで。
先日飛行機の中で見たバードマンといい、なんか質が高い映画が米は続いているな、と思ってます。

投稿: フロド | 2015年4月22日 (水) 17時26分

☆フロドさん


コメントありがとうございます♪
ブログを読んでくださっているとのことで
嬉しい限りです(-ω-)☆

なるほど、こういった終わり方の作品はわりと
あるのですね?
何分音楽映画には疎くて・・・(汗)。

主人公、私もなかなか感情移入できなかったんですが
分かり易い喜怒哀楽が、ある意味人間らしくて
良かったです。

バードマンもセッションもオスカー受賞作ですものね。
私もバードマンめっちゃ気になるので早く観たいです☆

投稿: シバミ | 2015年4月24日 (金) 20時42分

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