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【悪い種子(たね)】~サスペンス~


★★★☆☆(3、5)


01

diamond製作年度 : 1956
diamond製作国 : アメリカ
diamond監督 : マーヴィン・ルロイ
diamondキャスト : ナンシー・ケリー、パティ・マコーマック
diamond解説
ある少年が溺死するという事件が起きた。
クリスティーンは、少年の持っていた筈の金メダルを、
娘のローダの机の中に発見する。
ローダがメダル欲しさに少年を殺したのか?
(allcinemaより)


diamondレビューはこちら。

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diamond半世紀以上も昔ながら古臭さが感じられない良質サスペンス。
 (ネタバレあり)



1956年製作と今からおよそ60年も前の作品ですが
ストーリーが面白そうなので以前から気になっていました。
オカルトめいたタイトルもいいカンジです。

・・・これは面白かった、よく出来てました!

半世紀以上も前にこんな作品が作られていたとはスゴいですね。
倫理的にもかなり引っかかりそうですし、そういった意味でも
なかなか貴重な作品なんではないでしょうか。

同じ年代の作品というと、日本では翌年である57年に
石原裕次郎主演の『嵐を呼ぶ男』が作られてますが・・・
う~ん、やっぱりハリウッドはスゴい(!)
裕ちゃんは個人的にスキですが(?)ここはやはり
ハリウッドを認めざるを得ません(-ω-)


裕福な家庭で何不自由なく暮らすクリスティーンと8歳の娘ローダ。
ローダは聡明で可愛らしい自慢の娘だった。
しかしあるとき、学校の遠足でローダの同級生の男の子が亡くなる。
そして彼が持っていたはずのメダルをローダの部屋で発見した
クリスティーンは娘に対して疑惑を抱くが・・・といったお話。

物語はおおよそこのネタで引っ張るストーリー展開で、
そのほとんどが家の中で繰り広げられるのですが
130分という上映時間もダレることなく楽しめました。


・・・何といっても、ローダの恐ろしいキャラクター!
一見カワいらしくも見えるのですがまるで男の子のような
キリっとした眉毛に鋭い眼光・・・。
逆山形?の短めの前髪が途中からなんだかイラっとしてくる始末w

02_2
(男顔だよね、ローダって・・・)


外ヅラはとっても良いのですが、自分の気に入らないことや
思い通りに行かないことがあると何としても気の済むまでやる。
我慢ということを知らず、また手段も選びません。

しかし本当に恐ろしいのは、両親の前でも“演技”をするので
そういった娘の本性になかなか気づかないということ。
クリスティーンは常識ある人間でしつけも出来ているかのようには
見えるのですが、こうなってしまうパターンもあるのですね・・・。
あのとき少年のメダルを発見しなければ、ずっと気づかないまま
だったかもしれません。

-結局、少年はローダが殺めていたのです。

これももう、『・・・違うのママ!彼がメダルを素直に渡さないから!』
とか、反省なんて微塵も感じられない言い訳ばかり。
感情をむき出しにし、己の欲のために叫ぶ娘の姿を目の当たりに
した日にゃあ、母も絶句です・・・。

04
(母『・・・・・・・・・・(引くわ)』)


物語も終盤に差し掛かると、ローダは少年の事件の真相に
感づいたと思った男性も焼き殺し。

さらには事故だと思われていた老婆の死にまで
ローダが関与していたことが判明するのです。
こちらに関しては“スノードーム”が欲しかったという
ただそれだけのために。

05
(ローダ『(・・・次はアンタの番ね)』)


さすがにそれらの直接的な描写はないものの、
焼き殺した直後に自室でピアノを弾くシーンにも驚愕。
あの楽しそうなピアノの伴奏が耳にこびりついて離れません・・・。

またラストでは“こまどり”が欲しいという理由だけで
自分にあれだけよくしてくれた大家さんの殺害を
ほのめかすようなことまで・・・(!)
やはりもう、生まれながらにしてサイコパスなんですよね彼女。

06
(8歳とは思えない顔つきのローダ氏)


自分の娘が人殺しだと分かった(しかも被害者複数)
クリスティーンの驚愕と苦悩はとてもよく伝わってきました。
母親だって恐ろしいですよね、こんな娘と同じ屋根の下で
暮らすとか・・・(-ω-)

しかしあるときクリスティーンは、自分は両親の実の娘ではなく
殺人鬼の娘であることを知るんですね(!)
ローダには殺人鬼の“悪い遺伝子(種子)”が受け継がれている
ことを知り絶望する彼女。

でも、クリスティーンがいたって常識人なことを考えると
彼女には遺伝しなかったということなんでしょうか・・・。

07
(母はこんなにいい人なのに・・・)


“悪い種子”を絶つためクリスティーンはローダと
心中を図るのですが、奇跡的に2人とも一命を取りとめます。
先に意識を取り戻すローダですが、母親がそんな状態に
なっていることを知っていながら鼻歌なんか歌っているという-。

彼女にとって最もカワいいのは自分であって、
その他は例え母親であっても同じライン上に存在するのでしょう。
彼女が『大好きよ、ママ』というシーンも“媚”にしか見えないんです。
それを分かってかクリスティーンも拒絶するようなシーンもあります。

03_3
(やたらと母親の顔を撫でまわすローダ・・・(怖))


仕事の関係で遠方にいた父親は心中未遂の一件で
帰ってくるのですが、やはりそんなローダに気づく様子もなく
“・・・何も心配しなくていいからな、ママも大丈夫だ”と。
父親も、とっても良い人ですよえぇ(涙)。

その後、母親が証拠隠滅のため捨てたメダルを探そうと
嵐の中こっそり家を出るローダですが、なんと雷に打たれ
死んでしまうというエンディング。


いや~、こんなヘビーなお話が半世紀以上も前に作られたって
やはりスゴいです。
たった8歳の少女をサイコパスに据えるという設定がまずスゴいw
サイコパスの少女というと近年では『エスター』なんかが
ありましたが、こちらは一応オチがありましたしね。

日本でも製作翌年に劇場公開されているようです。
イーライ・ロス監督でリメイクも計画されたようですが
ボツになったらしいですね(笑)。

ちなみに本作ではアカデミー賞の主演女優賞、
助演女優が2名、撮影賞にノミネートされています。
ローダを演じたパティ・マコーマックがこれでなぜ受賞
できなかったのか不思議でもありますが・・・(苦笑)。


今観ても古臭さなど全くない、十分に恐怖を堪能できる
良質サスペンスです。



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コメント

この映画、もう半世紀近く前の作品なのに本当によくできたサスペンスで、今観ても恐ろしいですよね!モノクロというのが怖さに更に拍車をかけていると思います。

奥さんが誰にも打ち明けられずに、徐々に追い詰められていくのが怖かったです。
あと、あの雷エンディングには驚かされました。確かに伏線みたいなのはありましたが、いきなりバーンときたので本当不意を突かれました(汗

投稿: ジョーカー123 | 2015年3月 8日 (日) 10時40分

☆ジョーカー123さん


こんばんわ♪

本作、ご覧になっているんですね!
ということはジョーカー123さんもかなり様々な作品を
ご覧になっているとお見受けしました(笑)。

私も子供でも容赦のないエンディングには驚きました(!)
半世紀も前でこのクオリティはやはりスゴいですね。

モノクロ映画ってそれだけで雰囲気があるから
これでサスペンスやホラーをやられると本当に怖いですよね。
最近モノクロ作品にもかなり興味があったりします☆

投稿: シバミ | 2015年3月 8日 (日) 23時28分

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