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【回転】~オカルトサスペンス~


★★★☆☆(3、5)


01

diamond製作年度 : 1961
diamond製作国 : イギリス
diamond監督 : ジャック・クレイトン
diamondキャスト : デボラ・カー、マイケル・レッドグレーヴ
diamond解説
郊外の屋敷で暮らす幼い兄妹の元に家庭教師として訪れた
女性は、そこで男女の幽霊を目撃する。
やがて彼女は幽霊と子供たちの恐ろしい関係に気がつくが……。
ヘンリー・ジェームズの原作『ねじの回転』をウィリアム・アーチボルド
とトルーマン・カポーティが脚色し、撮影は怪奇映画の
御大フレディ・フランシスが担当。
全体的には一つ物足りない出来となっているが、
モノクロ画面によるムード醸造と、幽霊を描いたさりげない
恐怖演出は一見の価値有り。
(allcinemaより)


diamondレビューはこちら。

:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+

diamondオカルトメインと思いきや、なかなか奥深いサスペンス。
 (ネタバレあり)



1961年製作と今からおよそ50年前のモノクロ作品
なのですが、こちらも『悪い種子(たね)』(56)同様
以前からずっと気になっていてようやく観ることができました。

一応サスペンスというくくりにはしてますがいわゆる
幽霊系なのでホラーとも言えますね。


田舎町のとある屋敷に住み込みの家庭教師として
やって来るミス・ギデンス。
まだ幼いマイルスとフロラ兄妹ともすぐに打ち解けた。

02


しかし、自分にしか聞こえない謎の声-。
塔の上からこちらを見ている男性-。
夜中うろつく女性の影-。

今でこそ定番ともいえる屋敷ホラーですが、
“元祖”屋敷ホラーとも言われているらしいですね。

恐怖演出も決して古くなくジャパニーズホラーのような
テイストは本当にゾクっとします。
モノクロ映画なので、それこそ古い洋館の中を
ろうそくを持って歩くシーンだけでも雰囲気ありまくり。

03


窓1枚隔てたすぐそこに男性の顔が近づいてきて
スーッと消えるシーンは本ッ気でビビりましたww!!
そこにいる・・・(!?)じゃなく、フツーに“存在”しているというw

04
(映像で見るともっとヤバいwww)


ただ残念なのは、これら男女の正体がわりとすぐ明かされること。
以前屋敷の庭師だった男性と、彼と恋仲になった家庭教師の女性
だったのです。

しかも昼間から子供が見ている前でいかがわしいことをしたり、
S男だった男性に女性がひれ伏したりと何かと問題だった2人。
どうやら子供たちは彼らに悪い影響を受けたらしいのですが
家政婦にもハッキリしたことは分からないという・・・。

すると今度はミス・ギデンスが何かに憑りつかれたように
ゆっくり壊れ始めるのです(笑)。

未婚で、おそらく今までもあまり十分な恋愛経験が
なかったと思われる彼女。

真面目な彼女が男女の幽霊の話になると異様な食いつきを見せ、
それはある意味嫉妬のように映ったりもするのです。
そして何とか兄妹から2人の話を聞き出そうと
幼い2人に対しありえない詰め寄りっぷり。

05
(フロラ『・・・・・なんなの、このオバハン・・・』)


物語には少し性的な要素も含んでおり、幼いマイルスが
オヤスミのキスをミス・ギデンスの口に(結構長めにしっとり)
するのですが、普通なら『・・・コラ、やめなさい!』と言うところを
わりとうっとり応えていたりするんですね( ・ ω ・ )

一見、何このシーンw!?となるのですが
後に男女の幽霊が兄妹に乗り移ってアレコレ言わせていた
ところをみると、このときマイルスに男性の霊が乗り移っていた
とも考えられるのですが・・・かと言ってそれに応じた
ミス・ギデンスの対応がよく分からず(爆)。

コレって欲求不満の表れでもあったんでしょうか。
(ちょっと・・・イヤ、相当キモいけどw)

06
(なんだか危うかった2人の関係・・・)


ミス・ギデンスの詰め寄りっぷりに怯えたフロラ。
翌日家政婦と共に家を出て行き、
屋敷に残ったマイルスとミス・ギデンスの2人。

ここでここぞとばかりに男女のことを問い詰めようとする
ミス・ギデンスですが、マイルスが男性の名を叫ぶと
なんとそのまま亡くなって(?)しまうのです( ・ ω ・ )
そしてやはりマイルスの唇にキスをし
『・・・嗚呼、なんということでしょう!?』と言わんばかりの
何とも後味が悪い、また唐突なエンディング。


報われない男女の霊を弔って鎮めるとか
そういった解決策を得るような作風ではないんですね。

後半の展開を見ると、物語は単なる幽霊現象を見る
オカルトサスペンスではなく彼女の壊れっぷりを
見るような展開にシフトしています。
現に幽霊の存在は、家政婦やその他の大人には
見えていない様子。
彼女の嫉妬心と好奇心が見せた“幻”であるとも言えます。

一見幽霊系のオカルトサスペンスと思わせておいて
実はミス・ギデンスの心の闇を見るサイコロジカルスリラー
なのかなとも思える、なかなか深いお話なのでした。

08


そういえば邦題である『回転』は、ミス・ギデンスが
夜中ウロチョロする様子が上から撮影されているシーンが
クルクル回転しているように見えたことから?
それともオルゴールを指してる??
ともあれインパクトもあるし私は結構好きな邦題だったりします。


ミス・ギデンスを演じたデボラ・カーは清楚でまさに貴婦人と
言った感じでとてもキレイでした。
6度アカデミー賞にノミネートされたものの無冠でこの世を
去ってしまったらしいですが(!)
最近アカデミー賞の一件でこんなことを色々調べていたのですが
結構そういう俳優さんっているんですね・・。

07_2
(カラーだとちょっと若い印象ですね・・・)


フロラを演じたパメラ・フランクリンという女優さんは初めて
知ったのですが彼女の出演作を観てみるとこれまた
私の好きなテイストの作品が多そうなのでこれから
探して観てみたいと思いますw


ちなみに92年に本作のリメイク『ホワイト・ナイトメア』が
製作されています。
こちらはパッツィ・ケンジットとジュリアン・サンズという
懐かしいキャストなのですがどうだったんだろ・・・。
ジュリアン・サンズも大概ヘンな役多いしねww

さらには本作の前日談を描いた『妖精たちの森』という
作品も71年に作られており、そちらでは幽霊の男女が
生きている頃(笑)が描かれています。



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コメント

この映画私もだいぶ前ですが観ました。
演出が日本のホラー映画に通じるものがありとても怖かったのを覚えています。
女性の幽霊が何も言わずにこちらをずーと見てたり、最後まで顔がはっきり映らなかったり怖さのポイントをしっかり押さえてますよね(笑)

「恐怖の足跡」という映画も半世紀近く前の映画なのですが、この映画もモノクロホラーの傑作なのでお勧めですよ。

妖精たちの森はまだ観ていないのでこちらも是非観てみたいと思います!
ではでは

投稿: ジョーカー123 | 2015年3月11日 (水) 15時53分

☆ジョーカー123さん


こんにちわ♪
さすがジョーカー123さん、本作もご覧になっていましたか!

そうなんですよ、本作とってもジャパニーズホラーに
近くて日本人が観るとなおさら恐怖を感じることが出来るかと。
幽霊たちが大したアクションもせずにじーっとそこにいる
みたいな描写は巧かったですね(笑)。

『恐怖の足跡』もチェックします!!
オススメの紹介ありがとうございます♪

『妖精たちの森』は『回転』とはまた違った趣向ですが・・・
もし興味がありましたらご覧になってください(笑)。

投稿: シバミ | 2015年3月14日 (土) 02時14分

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