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【プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命】~シリアスドラマ~


★★★★☆(4、0)

01

diamond製作年度 : 2012
diamond製作国 : アメリカ
diamond監督 : デレク・シアンフランス
diamondキャスト : ライアン・ゴズリング、ブラッドリー・クーパー
diamond解説
数々の映画祭で高い評価を得た『ブルーバレンタイン』の
デレク・シアンフランス監督とライアン・ゴズリングが再タッグを
果たした人間ドラマ。
妻子を養うため犯罪に手を染めるバイクレーサーと彼を追う
野心的な警官をめぐる因果が、15年後の彼らの息子たちへと
世代を超えて引き継がれていさまが描かれる。
(シネマトゥデイより)


diamondレビューはこちら。

:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+

diamond運命の皮肉を描く、複雑で一筋縄ではいかないドラマ。
 (ネタバレあり)


『ブルーバレンタイン』のデレク・シアンフランス監督と
ライアン・ゴズリングが再びタッグを組んだ本作。
劇場はどうしようかとちょっと迷っていたのですが
想像以上に巷の評判が良いのでサービスデーに
鑑賞してきました。

・・・なるほど、これは評判が良いのも納得でした。
ただ単純に面白かった、感動した、というような話ではなく
非常に考えさせられる類いのお話です。
『ブルーバレンタイン』もそうでしたが、本作も“ドラマ”という
ジャンル1つには収まらないほど濃厚で奥深いです。
様々な感情がない交ぜになり、複雑な思いを抱きながらも
最後にはじんわりするという・・・一筋縄ではいかないですね。

私なぞはライアン・ゴズリングのファンということと
本作の共演がきっかけでエヴァ・メンデスと交際したという意味でも
注目していたのですが、そんな無粋な目的で見に行ったことを
恥じるほど重いテーマを投げかけられました(-ω-)。
(しかし年内結婚の話もあるみたいですが・・・マジ!?)

またライアン目当てで見に行かれた方はちょっと
想像と違ったのではないかと思います・・・。
というのも本作、前半でライアンは死んでしまい、言うなら
ライアンが死んだあとに展開が生まれる話だったんですね!?


物語は3つのパートに分かれており、
1つ目がライアン演じる天才ライダー、ルークの話。
元恋人ロミーナが実は自分の子供を産んでいたことを知ると
養育費を稼ぐため銀行強盗に手を染める。
しかし逃走する際、警官に撃たれ命を落とすこととなる。

02
(子供を抱くライアンもステキ・・・)


2つ目はルークを撃った警官エイヴリーの話へと移行。
警官になったばかりで人を撃ち殺してしまったエイヴリーは
ルークには自分と同じ年の子供もいたと知り悩む。
さらには警官の汚職事件へと巻き込まれる。

03


そして15年後・・・。
ルークの息子ジェイソンとエイヴリーの息子AJが
友人同士になってしまうという皮肉ともいえる宿命。
ちょっとスサンネ・ビア監督の作品にもありそうな設定ですね。

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3つのエピソードはそれぞれに見応えがあって面白かったのですが
正直なところ、それぞれにカラーが全く異なるんです。

ルークのエピソードではそれこそバイクを乗り回し
銀行強盗に味を占めるという非常にスリリングでアクションな展開。
乗り物繋がりという意味では『ドライヴ』を彷彿とさせます。

09


しかしエイヴリーのエピソードへと移ると別の作品に
なってしまったかのような若干の違和感・・・。
警察の汚職事件などが絡んでくるので社会派サスペンスのような印象。

そして物語はそれぞれの息子同士が意外な形で出会うという
重厚な青春ドラマへと結ばれます。

真面目なエイヴリーの息子が相当なワルになっており、
逆にワルだったルークの息子のほうが良いコなんですね(涙)。
てっきり2人が親友同士になり真実を知って苦悩するのかと思いきや、
ジェイソンがAJのパシリになるという師弟関係へ・・・。

母親が再婚しそれなりに満足した生活を送っている
ジェイソンの家庭に対し、両親が離婚して家族仲も良くないAJ。

英雄の父を持っているハズのAJが父に対し嫌悪感を持ち、
犯罪者の父を持つジェイソンのほうが亡き父に対し好意を抱くなど
そこには2つの家庭の皮肉が込められた対比が描かれています。
ジェイソンが父の軌跡を辿る1人旅は良かったですね。

07


ラストでは、表面上は幸せそうに見えるエイヴリー親子と
どうしても辛い未来しか見えてこないジェイソン・・・。


3つのエピソードを通して言えるのはやはり運命の皮肉-。
汚職事件では仲間を売り英雄になったエイヴリーですが
実はルークを撃った際に虚偽の報告をしているのです。
その後も常に保身に走るかのような彼の行動や言動。

もちろんルークはれっきとした犯罪者であり撃たれても仕方ないとも
言えるのですが、警官のそうした些細な“嘘”はキレイに葬り去られ
のちに政治家になるというのもなんだか複雑ですね。

唯一純粋に共感できるキャラクターがジェイソンなのです。
彼が良いコに育ってくれていたので余計に・・・(涙)。
悲しくて泣くという感情ではないのですが、彼の身の上を考えると
あまりにも切なく胸がジーンとしてウルっと来る場面が何度もありました。

そしてなんといってもジェイソンを演じた俳優の演技力と圧倒的な存在感。
ディカプリオとブラピを足したようなあまりのイケメンっぷりに
久々にすごい俳優が出てきたな、と・・・。

05
(目のあたりはちょっとデル・トロっぽい・・・)


強い意志を感じる瞳に儚さと影もあり、
作品の中でも彼の存在感が一際光ってました。
『リンカーン』にも出演しているらしく『アメイジング・スパイダーマン2』では
ハリー・オズボーン役を演じるそうで、今後かなり期待できそうな俳優さんです。
(私のスキな)ジェームズ・フランコもこれでブレイクしたし☆

そして目当てで見に行ったライアンも相変わらず
一筋縄ではいかない人生を辿る役どころが多いですね~。
孤独で薄幸で、(人生)突っ走ってやり遂げる(!)みたいな。
コイツ絶対不幸になるだろ・・・という相が漂っております(-ω-)。

10


『ドライヴ』のニコラス・ウィンディング・レフン監督と再タッグを組んだ
新作では、ドラッグのディーラーをしているライアンが兄を殺され
復讐するストーリーなんだそうで、またしてもひとクセありそうな作品です。
(なんだかパターン化しつつあるライアンの使い方・・・)
ちなみに来年1月日本公開だそう。
監督からすると、1度使うと再び使いたくなる俳優なのかもしれないですね。

華やかなイメージが強いエヴァ・メンデスは珍しく悲壮感漂う役が
なかなかハマっていて、初めて女優らしい彼女を見た気がしました。
ライアンと恋人役なんて合うのか??とかなり疑問だったのですが
コレはコレで意外と合ってましたね。


ただ個人的には、やっぱりルークのエピソードのトーンで
全編見たかったよなぁという・・・。
なんだか質の良いオムニバスを3本見たような感覚なんです。
これは好みだと思うので私がこういった構成があまり
好きではないせいかもしれません。
どちらかというと群像劇も苦手ですしね。

それでも140分ダレることなくキレイにまとまっていると思いますし
見終わったあと思わずため息をひとつついてしまうような、
どこかじんわりとしてしまう不思議な余韻を残す作品でした。



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