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【ダウト~あるカトリック学校で~】~サスペンスドラマ~


★★★☆☆(3、5)

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diamond製作年度 : 2008
diamond製作国 : アメリカ
diamond監督 : ジョン・パトリック・シャンリー
diamondキャスト : メリル・ストリープ、フィリップ・シーモア・ホフマン
diamond解説
1960年代のカトリック系学校を舞台に、神父と児童との関係への
強い疑惑を募らせていく女性校長の姿を描く。
トニー賞と、ピューリッツアー賞を同時受賞した舞台劇を原作者の
ジョン・パトリック・シャンレー自身が映画化。
善良や正義が深く掘り下げされ、観る者を人間の心の闇へと誘う意欲作。
(シネマトゥデイより)


diamondレビューはこちら。

:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+

diamond白黒つかなくとも、見応えと重厚感はバッチリ。
 (ネタバレあり)



主演女優、助演男優、助演女優賞という主要キャスト3人が
アカデミー賞にノミネートされた2008年の心理サスペンス。
当時はさほど気にならなかったのですが、ここへきて(?)
コレってモロ私の好きな類いなんじゃ??と借りてみました。

エイミー・アダムスはともかく(?)メリル・ストリープと
フィリップ・シーモア・ホフマンがノミネートされるのも納得な
重厚感と見応えある作品でした。


ストーリーはシンプルです。

1960年代のカトリック系協会の学校。
皆からの人望も厚いフリン神父が、
転校してきたばかりの黒人男子生徒に対し
個人的な感情を持っていたのか、否か-。

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(どうしてもディカプリオに見えるフィリップ・シーモア・ホフマン・・・)


神父に対し疑惑の目を向ける校長と神父との
緊迫する心理サスペンスが展開されます。

そして結論から言ってしまうと、真相は闇の中です-。

『真実の行方』などもそうですが、その人物の言っていることが
本当に正しいのかが焦点になる類いの作品はやはり面白いですね。
こちらに関しては真実が明かされるどんでん返しがウリとなっていますが
ハネケの『白いリボン』にしろ、最近真実が明かされない類いの作品も
増えてきており、また優秀なものも多いです。

物語のキモが白か黒か、ではなく
極めてダークなところをいっているからこそ
見る者に深い闇と余韻を残します・・・。
物事をスッキリさせたい方からすればモヤっとするものが
残るかもしれませんが、ちょっぴり玄人向けな作りですね。


始めに神父を疑ったのは黒人生徒の担任ジェイムズ。

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そして次々と出てくる、神父がクロとしか思えないような事実の数々。
一旦は神父を信じることにしたジェイムズですが、
校長だけは、何が何でも神父がクロだとしか思えない。

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(衣装のせいも相まって途中から魔女に見えてきた校長・・・)


こうなってくるともう、神父が何を言おうとも
例え無実を晴らすような要素があろうとも
神父を陥れようとさえする校長の姿には
恐ろしさすら感じます。

コレって身近なところでは浮気の疑惑にも似てますよね。
『・・・絶対浮気しているに違いない!!
何が何でもその証拠を見つけてやる!無いワケがない!
むしろ(証拠が見つからなかったら)隠蔽しているに違いない!』
くらいの(笑)。

このあたりの校長の心理描写がとても巧に描かれており
それは生徒のためを思ってというのではなく、
もはや自身がゲームに勝ちたいという闘争心のみで
突っ走っているように見えるのです。

初めてジェイムズが校長に神父のことを話したときも
『・・・とうとう恐れていたことが起きてしまったわ(!)』と
どちらかというと『待ってました!』みたいなニュアンスさえ
感じましたからね。

それには、プライベートでは身近に頼るものもおらず、
生徒からも怖がられ、どちらかというと寂しい生活を送っていた
彼女の嫉妬心もあったようにも思えます。

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渦中の黒人少年はというと・・・。
学校では苛められ、家では父親から暴力を振るわれ
とにかく居場所がなかったということ。
そんな彼に唯一優しく接したのが神父だったのです。

少年の母親に神父とのことを告げ口する校長ですが、
そこで母親が言った言葉にビックリ・・・。
『・・・たとえどのような理由で息子に近づいたにせよ、
息子を良く思ってくれているのなら私はその人の味方よ・・・』と(!!)

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(・・・え、そういうコト??)


これには校長も驚いた様子でしたが、私も結構ブったまげました(笑)。
一見母親が少年のことを思った発言のようにもとれますが
普通の母親のように息子を愛しているとは思えませんでしたね・・・。
母親自身も闇を抱えていそうでしたから、息子のことを考える
余裕がなさそうな印象も受けましたが。

そして肝心の少年はというと、神父に怯えているような様子はなく・・・
むしろその眼差しは切なそうだったりもするのです。

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カバンの中身をぶちまけられた少年を優しく包み込むかのように
他の生徒がいる中で抱き合うシーンがあるのですが
少年が神父に対して何らかの好意を抱いているのは
間違いなさそうなんです・・・。

この際、神父のシロクロはさておき(?)、
ここはもう少年のことだけを思って、彼が幸せならば良いのかな、と・・・。

それこそ校長のように手段を選ばず徹底的に真実を暴きだし
神父を吊し上げるくらいのことも必要なのかもしれませんが
この件に関してはそっとしておいてあげてもいいのかな・・・
とさえ思えてくるのです(エ?)。


結局ラストでは校長が虚偽の発言をし神父を学校から追い出すのですが
肝心の校長はというと・・・後悔しているじゃありませんか。
神父をおとしめようとあれだけ生き生きとしていた校長が!ですよ。
初めて弱気なところを見せ、涙を流すのです・・・。

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自分の思い通りにはなったものの“コレじゃない感”が押し寄せ
一気に気が抜けたんでしょうかね。


そして何といってもこれだけ見応えがあったのは
メリル・ストリープとフィリップ・シーモア・ホフマンの演技合戦!
途中ややウトウトしていたのですが(汗)終盤で2人の
やり合いが始まると一気に瞳孔が開きました(笑)。
この2人でなければここまでのカラーは出せなかったのでは
ないかと思います。

まさに息もつかせぬほどお互い台詞をかぶせ合いながらの
攻防が続くのですが、メリル・ストリープには
あまりにも腹が立ちました、演技が巧すぎて・・・。
何の確証もないのに、何かに憑りつかれたように神父に
食って掛かるシーンはゾクっとしましたね。


善悪がハッキリするスッキリとした作品ではありませんが
アンニュイ(死語?)ながらも重厚なドラマを見たいという方はぜひ。



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