【あの日 あの時 愛の記憶】~実話ラブストーリー~
★★★★☆(4、0)
製作年度 : 2011
製作国 : ドイツ
監督 : アンナ・ジャスティス
キャスト : アリス・ドワイヤー、マテウス・ダミエッキ
解説
実在する1組の男女の数奇な体験をベースにしたラブストーリー。
ナチスの強制収容所で運命的な出会いを果たし、共に脱走を図るものの、
生き別れてしまった男と女が奇跡のような巡り合わせで再会する姿を
映し出していく。
波瀾(はらん)万丈な展開もさることながら、
凄惨な収容所内の描写も観る者の胸を打つ。
(シネマトゥデイより)レビューはこちら。
:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+歴史的要素も堪能できる実話の悲恋物語。
(ネタバレあり)
劇場で公開しているときから気になっていたのですが
これは想像通りというか、やっぱり面白かったです!
ナチスの強制収容所で密かに愛を育んだ1組の男女が脱走を図るも、
皮肉な運命に翻弄され生き別れてしまうという悲恋モノ。
強制収容所を舞台にした作品は数多くあれど、
ラブストーリーというのはかなり珍しいんではないでしょうか。
しかもこれが実話というんだからリアリティなんてレベルじゃありません!
久々に泣きました・・・。
そういや最近泣くような作品見てなかったなぁ~と。
ヘンなんばっか見てたし(-ω-)。
1976年、ニューヨーク。
数十年前に自身が体験した皮肉な運命を手紙にしたためる1人の女性。
1944年、アウシュビッツ強制収容所。
密かに愛を育むハンナとトマシュは共に脱走することを約束。
ハンナには単なる脱走だと思わせていたトマシュですが
実は所内で行われている犯罪行為を撮影したネガを
レジスタンス仲間に渡すという任務を背負っていた。
脱走には成功した2人ですがその後運命のいたずらにより
生き別れてしまう。
お互いが、お互いに死んでしまったと思い込んで・・・。
物語は、過去と現在のドラマが交互に展開。
冒頭の収容所でのシーンも凄惨でのっけから引き込まれます。
脱走のために1つ1つ準備を進めていく過程やその瞬間も
かなりの緊張感です。
実際に脱走に成功した・・・しかもカップルがいたというのにも驚き。
さらには所内でこっそり愛を確かめ合っていたため
ハンナは妊娠中の身であったのです・・・。
しかもこの事実をトマシュには明かしていないという
これまた悲恋につながりそうな要素も。
トマシュの行方が分からなくなってからは
ハンナの目線でしか物語が語られないので
彼がその後どうやって生き延びていたのかは分かりません。
しかし30年という時を経てハンナがたまたまテレビで目にしたのは
インタビューに答えているトマシュだった(!)
あまりの動揺と不審な行動から家族に怪しまれ真実を打ち明けると、
夫は『会いに行ってきなさい・・・』と。
こうしてはるばるポーランドまで出向いたハンナ。
バスから降りる彼女と視線を交わしたトマシュが見つめ合ったところで
物語は幕を閉じるという、なんとも憎いエンディング!
思いっきり号泣するつもりで構えていたので『・・・え、えぇぇぇぇ・・・・』
と出かかった涙も引っ込んでしまったのですが(笑)、
静かで暖かな余韻を残す、とても美しいエンディングでした。
このあと数分、いや10秒だけでも欲しかったのですが、
贅沢に欲しがってはいけないんですね(-ω-)グヌヌ。
『あなたを愛しているからこそ(トマシュに)会いに行く。
もう封印してきた過去には囚われない・・・』とハンナが言っていたことからも
お互いにとって踏ん切りをつけるという意味での再会だったのでしょう。
・・・こんなことが実際にあったというのだから本当にスゴいですよね!?
これならばお互いに死んでいたと思っていたほうが
まだ幸せだったのでは!?と思わずにはいられないのですが・・・。
自分だったらトマシュに連絡をとって会おうとは思わないなぁ~!?
だって・・・・・・自信がない(-ω-)。
そこまで愛した人と何十年ぶりに再会し何事もなく
帰って来られる自信が(え?)。
それこそ異常な状況下で出会った2人ですから、
普通の恋愛なんかとはワケが違いますしね・・・。
ただ、ハンナの現在の夫はとても良い人で(しかも金持ち)
ハンナの過去を実は知っていたようで
『(トマシュのことを)捜すべきだと思っていた。それが君のためになる』
とまで言ってくれる寛大な男性。
だからこそ余計に切なかったりもするのですが。
しっかしトマシュの母親はイヤなヤツでしたね~(笑)。
当時はこのような扱いだったのでまぁアレですが
ユダヤ人だったハンナとの結婚を反対し、
トマシュにハンナが死んだと嘘をついたのも母親だったのです・・・。
歳のわりにはキレイな人だなぁとは思ったのですが
この人『ファニーゲーム』のあの主人公の母親だったんですね(笑)!?
(ちょっとボケてますが(汗)。面影ある・・・か?)
ちなみに監督はアンナ・ジャスティスという女性だったんですね!
女性とは思えないような骨太な演出にも驚きました。
ラブストーリーではありますが、収容所のシーンから
脱走したあとの緊迫した状況下での生活など
歴史的にも堪能することができる見ごたえある作品です。クリックでランキングに反映されます。
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