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【マリアの受難】~サイコロジカルスリラー~


★★★☆☆(3、5)

01

diamond製作年度 : 1993
diamond製作国 : ドイツ
diamond監督 : トム・ティクヴァ
diamondキャスト : ニナ・ペトリ、カーチャ・シュトゥット
diamond解説
「ラン・ローラ・ラン」「ヘヴン」のトム・ティクヴァ監督のデビュー作。
2007年3月、最新作「パフューム ある人殺しの物語」の公開に合わせ、
本作の日本初公開が実現。
暴力的な夫と寝たきりの実父に束縛される主婦マリアの抑圧された
狂気の内面世界が、シュールかつ緊張感みなぎる映像で展開していく
サイコロジカル・スリラー。
(allcinema ONLINEより)


diamondレビューはこちら。

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diamond繊細な演出が光る主婦の日常を描いたスリラー。
 (ネタバレあり)


最近ヨーロッパ映画にどっぷり浸かっている私ですが(笑)
久々によく出来ているなぁという作品でした。

『パフューム ある人殺しの物語』のトム・ティクヴァ監督の
デビュー作なのですが、『パフューム』の公開に伴い
『マリアの受難』も日本で公開されたようですね。
『パフューム』もずっと見たいと思いながら未だ見ておらず・・・。
ちなみに『ラン・ローラ・ラン』や『ヘヴン』も同じ監督だったのですね。

本作はまさにタイトルままのストーリー。
マリアの受難は産まれた時から始まっていた。

02


自分が産まれたと同時に母親は亡くなり、
唯一の家族である父親は脳卒中になり半身不随、
若くして父親の介護までを担うことに・・・。

03


年頃になると父親の友人と半ば強制的な結婚。

産まれた時から何かを選ぶ権利などはなく、
全てを受け入れるしかなかったマリア。
そしてそんな彼女の唯一の拠り所となるのは
日記を手紙としてしたためること、
叔母にもらった木彫りの人形、そして虫の収集だった・・・。

何かの紹介には虫の収集が彼女の性癖などと書かれてましたが
そんなに大げさなものではありません(笑)。
簡単に捉えられ箱に納められる虫を
自身と重ね合わせて見ていたのかもしれません。

04


圧倒的にスゴいのは監督の演出力ですね。

やはり最大の見どころは、
彼女が巨大な幼虫の卵とも思えるモノを産み落とすシーン(!!)
一瞬、え、こういう話なの!?とも思ったのですがこれは彼女の夢。

卵の皮を破って出てきたのは幼い頃のマリアだった・・・。
それは、彼女自身が閉じ込められていた皮を突き破って
開放されることを意味していたのだと-。

夢から覚めると、ベッドから落ちてしまった父親は、
まるでマリアを開放させるかのように『こっちへ来るな』と拒み、
几帳面でうるさい夫には熱湯をかぶせ封印した・・・。

“殺す”という意志はなかったように思います。
マリアは、あの夢のように自由になりたかっただけなのでしょう。

05


ラスト、マンションからそっと身を任せて落ちていくマリアですが
なんと下で受け止めてくれる人間が・・・。
彼女とちょっと良い感じになっていた、顔見知りの男性。
彼はマリアの夫の死も知っていました。

06


受け止めるというよりはマリアの下敷きになってしまったのですが、
今まで全てを受け止めるばかりだったマリアの人生を
初めて受け止めてくれる人間が現れた、衝撃的なエンディング。
一応助かっていたように見えた2人ですが、
例えこれが死んでしまったとしてもハッピーエンドな気がします。


そして映像やBGMのセンスも良かったですね。

先程も言ったマリアの“出産”シーンは
ある意味ホラーよりも強烈なインパクト!
幼虫の卵らしきモノや全裸のマリアに貼り付いた皮やらが
これまた生々しく出来ていて(笑)美術面でも関心してしまいました。
突拍子もなくこのシーンが訪れるのでかなりギョッとしますね。

オカルトめいた仰々しいBGMも古臭さは全く感じられず、
作品にピッタリマッチしています。
シーンが切り替わる際に効果音とともにページが
破れるような演出はギャスパー・ノエを思わせました。
しかしノエほどの奇抜さはなく柔かいタッチです。

またマリアの頭の中を現したような、
手紙を書く際のペンを走らせるような音や
独り言をブツブツと言っているようなBGMが
とても効果的に使われていました。

さりげなくオシャレだったのがオールド系の家具で
構成されたマリアの家。
荒んだ壁やシャンデリアなどが逆に味を出していて、
久々にインテリアをマジマジと見てしまいました(笑)。


そして驚いたのは、この監督今月公開の『クラウド アトラス』も
ウォシャウスキー監督と共同でメガホンを撮っているんですね!?
『クラウド アトラス』は私も気になっているのですがどうなんでしょ(笑)?
予告やあらすじを見てもイマイチストーリーが釈然としないのですが(-ω-)。
それでも豪華キャストに大作ということなので、これで監督もさらに
知名度をあげることでしょうね。



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コメント

おはようございます。

この監督 どこかで名前聞いたと思ったら
クラウドアトラスの共同監督でしたね。
試写会に誘われてたんですが
約三時間の上映時間はキツいので
断りました(笑)

話は変わりますが
この映画のタイトルを見て
「マリアの胃袋」っていう日本のホラー映画を思い出しました。
1990年公開だから23年も前です。
懐かしいー。
関係ない話ですいません(^_^;)

投稿: かっしー | 2013年3月 9日 (土) 11時10分

☆かっしーさん


おはようございます♪

そうなんですよ、私もこの作品を見る前に調べていて
たまたま『クラウドアトラス』の監督だということを知り驚きました!
だってめちゃめちゃヨーロッパ映画!な監督ですよ!?

あ、かっしーさんは試写行かなかったんですね(笑)。
壮大そうではあるのですが、イマイチ内容が分からず・・・。
なんとなくコケてそうな感じもするのですが。

『マリアの胃袋』気になって調べました(爆)。
・・・ちょっと面白そうじゃないですか!
しかも相良晴子と柄本明とか有名どころだし(笑)!
かっしーさんも色んな作品知ってますね~♪

投稿: シバ美 | 2013年3月10日 (日) 10時40分

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