【HELL】~終末サスペンススリラー~
★★★☆☆(3、5)
製作年度 : 2011
製作国 : ドイツ/スイス
監督 : ティム・フェールバウム
キャスト : ハンナー・ヘルツシュプルング、ラース・アイディンガー
解説
『2012』などで知られるヒットメーカー、ローランド・エメリッヒが
製作総指揮を務めたSFサバイバルスリラー。
強烈な太陽光が地表を焦がし文明が滅んだ近未来を舞台に、
わずかな希望を求めて旅をする人々の運命を描く。
旅行者を食糧として拉致監禁し、恐ろしいたくらみを抱く
異常な一家に狙われたヒロインには、『4分間のピアニスト』の
ハンナー・ヘルツシュプルング。
(シネマトゥデイより)レビューはこちら。
:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+終末要素よりも恐ろしい一家の物語を見るスリラー。
(ネタバレなし)
ローランド・エメリッヒ製作総指揮の終末モノということで
劇場に行きたくてたまらなかったのですが、シアターNでしか(?)
公開しておらず(号泣)指折りレンタル開始日を待ちました。
・・・と思ったら、大阪では9月8日からテアトル梅田で公開だそうで
遅すぎるよΣ( ̄ロ ̄lll)!レンタルよりも遅いって・・・(笑)。
なるほど、こういうタイプの終末モノだったのですね。
正直ローランド・エメリッヒのカラーを期待すると
かなり地味かもしれません。
異常気象により地球の気温が上がり文明が崩壊した2016年。
食料も枯渇し、法など何の役にも立たない世界で
手探りで生きる者たちのサバイバルを描き出します。
スクリーンに鮮やかさは一切なく、
全編“土色がかった”まさに終末カラー。
雰囲気はヴィゴ・モーテンセンの『ザ・ロード』に似ています。
マリー&レオニー姉妹、そして姉の恋人の3人で行動を共にしていると
妹のレオニーが何者かによって連れ去られてしまう。
-彼らこそが、人間を“食糧”として捕獲していた一家だったのです。
(老婆(?)がいい感じに怖かったです・・・)
この筋書きにカニバリズムを思わせるホラー描写を期待想像していたのですがそうではなく、ここではあくまで
生きるためにやむなくしているという形で描かれています。
なのでそこに快楽的なものがあるわけではないのですが、
人間を家畜のように殺すサマはまさに作業。
生きるためとはいえ、ソレが当たり前になり倫理観と判断力が
完全に欠落している家族の姿はもはやホラーよりも恐ろしい。
なんたってそれ以外は“フツーの家族”なのです。
しかし、もし本当に全てが退廃しこんな世界になったら
このような家族が出てくることも実は想像に難くないのも事実・・・。
実際日本でも江戸の大飢饉などは食人があったとも
言われていますしね。
時代設定が2016年とあとほんの4年後というのも
妙なリアリティがあって怖かったりします・・・。
-さて、姉が一家の長である母親(老婆)に助けられるのですが、
なんと息子の嫁候補にさせられてしまいます。
そこからは妹を助け脱出するという、
まさにサバイバルの中でのサバイバル-。
ラストまで緊迫感を保ったまま一気に見せられました。
実は一家に出会う前、姉妹たちを襲ったものの途中から
仲間になった男性がいるのですが、この男性が姉の彼氏よりも
いいヤツだったというシナリオも良かったです。
てか稲葉さんに似てて相当カッコよかったww。
(画像小さいけど、ペットボトルの奥の人ですw)
終末モノの中ではある種、最も残虐なリアリティを
見せつけられた作品かもしれません。
終末モノとして、ホラーとして、人間ドラマとしても
なかなか興味深く考えさせられる作品でした。
ドイツとスイスの合作ということで、
描写も繊細でなかなか上品でしたし。
ただ、パニック要素や壮大なスケールを期待するよりも
あくまでこの状況が生んだ恐ろしい一家の物語を見る
サスペンスのつもりで鑑賞したほうがいいかもしれません。クリックでランキングに反映されます。
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コメント
レンタルでたばっかっすよね( ̄▽ ̄)
ローランド・エメリッヒ製作総指揮ということで
めっちゃ注目してました
なかなかのようですね
投稿: ジョニー・タピア | 2012年9月 8日 (土) 03時02分
☆ジョニー・タピアさん
はい、今週レンタルされたばかりですよ〜。
やはりローランド・エメリッヒが製作総指揮というと
期待してしまいますよね。
ただ、彼のカラーを期待するとかなり地味に感じるかも
しれないので過度の期待をせず見てみてください☆
投稿: シバ美 | 2012年9月 8日 (土) 14時30分