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【悪人】~犯罪ドラマ~


★★★★☆(4、0)


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diamond製作年度 : 2010
diamond製作国 : 日本
diamond監督 : 李相日
diamondキャスト : 妻夫木聡、深津絵里、岡田将生
diamondストーリー
若い女性保険外交員の殺人事件。
ある金持ちの大学生に疑いがかけられるが、
捜査を進めるうちに土木作業員、清水祐一が
真犯人として浮上してくる。
しかし、祐一はたまたま出会った光代を車に乗せ、
警察の目から逃れるように転々とする。
そして、次第に二人は強く惹かれ合うようになり……。
(シネマトゥデイより)


diamondレビューはこちら。

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diamond誰が悪人かということではなく、負の連鎖を見る話。
 (ネタバレあり)


国内外で様々な賞を獲った、
昨年の邦画では『告白』と並び注目を浴びた問題作。

妙なインパクトを放つ『悪人』というタイトル。
『誰が本当の“悪人”なのか?』などというキャッチコピーも
ありましたが、これあまり“悪人”云々ということに
固執しなくていいような気がします。

誰が悪人かなどということではなく、様々な負の連鎖により
予期せぬ運命を辿ることになったそれぞれのドラマを見る話です。

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正直もっとドス黒くダークな物語を想像していた私としては、
こんなに純粋な物語にちょっと安心しました。

『フラガール』もそうでしたが、李監督は映画の作り方が誠実ですね。
『告白』のような突拍子もない演出やアート要素などはないので
ある意味安心して見ていられます。


母親に相応の愛情を注がれずに、祖母の元で育った祐一。
彼氏もおらず、職場と家との往復の平凡な生活を送る光代。

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いわゆる出会い系ではあるけれど、
ようやく自分が求めていた安息の愛情を得ることができた2人。

ただ、ちょっとだけ“遅かった”。
光代の前に出会い系で知り合った佳乃を殺してしまった祐一。

物語では、祐一と光代が本当の“愛”を掴むまでと、
2人の逃避行が描かれます。

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2人の距離が縮まって行く過程は心の描写が丁寧でした。

“恋愛”というものを知らない祐一は、お金を払って
女性と会うことになんの疑問も抱かないような青年。
純粋な心を持った、良くも悪くも少年のままなのです。
そして不器用。

そんな祐一を、まるで母性のような愛情で包み込む光代。

1度は祐一を自首させようと警察の目の前まで来るのですが、
やはり祐一との生活を望んでしまった光代。

それまで、例え平穏でも平凡な生活を送っていた彼女にとって
これほど充実した日々はなかったでしょう。

彼が例え犯罪者でも−。
例え期限付きだったとしても−。

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しかし私がどうしても納得できなかったのが、
唯一本作の意表を突くラスト。
光代のことを思い、祐一が『悪人』になるあのラスト。

コレ・・・光代は本当に気付いてないの(??)

タクシー運転手とのやり取りを見る感じでは“気付いていない”
という印象を受けますが、それでもあれだけ愛し合った祐一。
彼のことを1番理解してあげられたはずの彼女が、
あの“究極の優しさ”に気付かない(!?)・・・ウソ!?

いやまぁ、私も殺されかかったことないからアレだけど(笑)、
それでも光代には(何とか)気付いて欲しかったなぁ〜・・・!?

それとも、運転手に“合わせて”ああいう言い方をしたのでしょうか−。


モントリオール映画祭で最優秀女優賞を受賞した深津絵里の演技にも
かなり注目していたのですが、正直これで獲ったんだ?という思いも。

いえ、もちろん上手いし彼女特有の自然な魅力は十二分に出ていたのですが、
それならば妻夫木だって受賞してもおかしくなかったですけどね(??)
あの滲み出る不器用さはなかなか出せるものではありません。

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初めてキンパツ妻夫木のポスター見たときは『金髪似合わねー(笑)!』
なんて思っていたのですが、見た目(やクルマ)だけでも
時代にノろうとする祐一を演じるのには適していました。

しかし私が1番『すげー!』と思ったのが、樹木希林!
ご飯とおかずを食べているたったそれだけのシーンに
もう目が離せない(爆)。
(確かにおばあちゃんはみそ汁飲むとき箸でかき回したりするww)

一瞬の目の演技や間合いなどが上手すぎで、物語の内容が頭に入ってこない(笑)。

私が唯一涙を流したのが、バスの運転手にかけられた言葉に
ありがとうと言わんばかりにバスに向かってお辞儀をするシーン。
−彼女、やっぱり“女優”さんだったんですね(←失礼)。


満島ひかりの、一見アソんでいる風には見えない“悪女”っぷりも
すんごいリアルでいそう(笑)。

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そして名実ともに足蹴にされるシーンではダンナが爆笑(−ω−)(悪シュミ)。

実際に足蹴にした岡田将生も安っぽいチャラ男をしっかり好演。
しかしこの人、主演にしろ脇役にしろ話題作には軒並み出演してません!?
キャスト見るたび『・・・ここにもいる!あそこにもいる(笑)!』って感じ。


ラストだけがちょっと解せませんでしたが(最も重要なことだけどw)
それぞれのキャラクターやドラマがきちんと描かれている正統派ドラマです。
ただ若干長い上映時間に、2時間になんとか収めてくれれば
もう少しテンポ良く見れたかなぁ〜といったところ。

しかし李監督、着実に監督としての功績を上げていますね。



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【ドラマ(シリアス)】」カテゴリの記事

コメント

コメント大変遅くなりました。
しかも、今日は随分なまとめ書きで申し訳ないですsweat01

私もあのタクシーの中の会話は「?」って感じで
スッキリしなかったんですけど、
光代は気づいてると思ってます。(いや、思いたい!)
たぶんタクシーの運ちゃんに合わせてるだけの部分と
自分の中で、この数日間にあったことを
認めたい部分と認めたくない部分となんだかごっちゃに
なってたのなかぁ~なんて思ったり。

「彼は悪人」と思いこんだ方が楽なこともあるんでしょうね。
「だけどだけどね、違うの、彼は…」という悪循環から
抜けるのは大変そ~~


私も観る前までは、もっとムカムカイライラする系かと
思っていましたが、思いのほか「愛の逃避行」ムービーで
その切なさを胸に帰宅しました。

満島ひかりちゃんもよかったわぁ~
岡田くん演じた大学生が一番タチ悪いかも(^^;

投稿: すみちん | 2011年4月27日 (水) 11時53分

☆すみちんさん


いえいえ、昔の記事にコメントしてくださってありがとうございますshine


・・・これやっぱり、光代気付いてますよね!?
私もそう思いたいという願望があるのですが(−ω−)

そうそう、認めたい部分と認めたくない部分!
私もまさにこれが正解だと思います!
ネットでアレコレ検索してみたら光代は本当に悪人だと思っている的な
解釈が多かったので、そうなのかぁ〜!?と。

うんうん、悪人だと思い込んだほうが確かにラクかもしれないですね。
だってそう思っていないと、切なすぎる(!!)
周りの人に分かってもらえないもどかしさはキツいですね・・・。


私も、タイトルからしてもっとドス黒いものを想像していたので
二人の純愛にはちょっとキュンとしてしまいました。

満島ひかり、うんまいですね〜相変わらずshine
岡田将生のチャラ男は確かにタチ悪いww。

投稿: シバ美 | 2011年4月27日 (水) 18時03分

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